企業サイトのCMSについて
2022年 9月 8日 Posted 大島(フロントエンドエンジニア)
CMS。。。ご存じとは思いますが「Contents Management System」の略称でWebサイトのコンテンツを管理・更新するシステムで、HTMLなどの知識がなくても比較的簡単にWebサイトを更新することができます。
最近のCMSについてあまり情報収集をしていませんでしたので、よく使われているCMSについて調べてみたいと思います。一言にCMSといってもおのおの特徴がありますので、今回は企業サイトで使用されているCMSに絞ってみます。
ピックアップ CMS
WordPress
もはや説明不要!圧倒的なシェア率を誇るオープンソース型のCMS。
【特徴】
- 導入も手軽に行え、ブログから企業サイトまで幅広いWebサイトを構築可能
- 使いやすくプラグインも豊富なので利便性が高い
- オープンソースなので脆弱(ぜいじゃく)性を発見されやすく、実装しているWebサイトも多いので攻撃対象になりやすい
- サポートがないので、トラブルが発生した場合サポートフォーラムに問い合わせるか、ネット上で情報を収集し自身で解決する必要がある
- WordPress自体のバージョンアップの他にプラグインも頻繁にバージョンアップが行われるので、互換性に注意する必要がある
ShereWith
https://www.share-with.info/jp/
上場企業にも数多く導入されている国産の商用型のCMS。
【特徴】
- CMSとサーバー・セキュリティ・サポートを一体にして提供するクラウドサービス
- 日本企業で使われることを想定して作られているので、Webサイト更新に慣れていない人でも操作しやすい
- 操作研修や無料で問い合わせができる専用チーム、24時間いつでも使えるサポートサイトも用意されている
- 金融機関からも選ばれるハイレベルなセキュリティ対策を提供
- 完全なクラウドサービスのため、オンプレミス向けのサービス提供は行っていない
Movable Type
https://www.sixapart.jp/movabletype/
高い導入実績を誇る商用型の静的CMS。
【特徴】
- ソフトウェア版、クラウド版など製品ラインアップが複数あり、導入企業の要件によって最適な製品を選択できる
- 静的ファイル(HTML)の出力ができるので、サーバーの負荷を軽減し素早くページを表示できる
- Data APIでデータの取得や更新ができる
- サポートについて、ソフトウェア版は初年度はライセンス料金に含まれ、年間メンテナンスを購入することで更新可能。クラウド版は利用料金に含まれ契約期間中は継続して利用可
- クラウド版のみ搭載されている機能あり
Drupal
多言語・大規模サイト対応のオープンソース型のCMS。
【特徴】
- 世界的な大企業、政府機関、大学、NGO など、大規模なWebサイトを中心に幅広く利用されている
- PHPで記述されたオープンソース型のCMS
- 大量のコンテンツを効率的に一元化管理でき、細な権限設定を行うことも可能。承認ワークフロー機能も備わっている
- 専任のセキュリティチームがあり、脆弱性が発見された場合の体制が整備されている
- 拡張モジュールが存在し、組み合わせて目的の機能を実装することができる
- Webサイト構築にはプログラミングの知識が必要
BlueMonkey
導入実績1,900社以上の国産の商用型のCMS。
【特徴】
- 中小企業サイトでの利用を前提にしたクラウド型のCMS
- HTMLの仕組みを知らなくても更新ができるようシンプルでわかりやすい機能で構成
- アプリケーションとWebサーバーの保守・管理をセットで提供するサービスのため、個別にセキュリティ対策を行う必要がない
- サポートサイトから電話や問い合わせフォームで問い合わせ可能
- ユーザー同士で横のつながりが持てる「ユーザー会」も毎月開催
HeartCore
https://www.heartcore.co.jp/products/CX/index.html
全ての機能が統合されているオールインワンパッケージ型の商用動的CMS。
【特徴】
- 編集画面は、WordやExcelのようなエディターで構成されているので直感的に操作できる(画面カスタマイズ可)
- @(アットマーク)関数と呼ばれる独自関数が用意され、コンテンツの表示内容を自由にデザインできる
- 管理画面はユーザーの権限のよって自由にカスタマイズできる
- 「Webサイトの集客・売り上げの強化」のため、デジタルマーケティング機能/顧客管理・メールマーケティング機能/SEO解析機能が搭載されている
- 動的CMSでもパフォーマンスチューニングを行うことで高いパフォーマンスでの運用が可能
- Web、電話、Eメールでの問い合わせおよびサポート対応可
NOREN
国内トップクラスの導入実績を誇る商用型のCMS。
【特徴】
- 静的がベースのCMS、「Dynamicモジュール」を利用することでコンテンツをリアルタイムに公開することもできる
- 豊富な入力支援機能でページ作成や更新を内製可能、また多段階承認フローで公開情報の事前チェックができる
- 一つのCMSで複数サイトを管理できる
- 公開サーバーとNORENサーバーを切り離して管理しているため、万が一NORENサーバーに障害が発生してもWeb閲覧に影響しない
- サポートセンターで導入後のトラブルや技術的な相談もでき、サポート体制が手厚い
- 意見交換などもできる「技術情報提供会」や「ユーザー会」も積極的に行われている
- クラウド型のCMSではないので、導入にはインフラ周りの専門知識も必要
MODX
軽量で自由度の高いオープンソースのCMS。
【特徴】
- GPLライセンスにのっとって配布されているので、個人・法人を問わず誰でも無償で入手し、自由に利用できる
- コンテンツとページが一対一でひも付き、管理画面はシンプルで見やすい
- テンプレートとサイトの構造を関連付けない仕組みをしているので、デザインの自由度が高い
- レファレンスが少ないため、情報収集や実装に時間がかかる場合がある
まとめ
導入する企業にサーバー管理やプログラムの知識がある方がいれば「WordPress」「Movable Type」「Drupal」「NOREN」「MODX」、人材不足、リソースが割けない場合は「ShereWith」「BlueMonkey」が良いのではと感じました。
個人的に「クラウド型のCMS」は、サーバー管理を含めアウトソーシングしてしまうことで、管理コストも削減でき、セキュリティ面も安心できるのが一番のメリットではないかなと思います。
ただ、自由にカスタマイズしたい場合、制限があるかもしれませんので、その場合は自由にサイトを構築できるCMSが良さそうです。